2011年4月21日木曜日

『木洩れ日の家で』と『somewhere』



久しぶりに映画を観た。

母の介護からくるストレスでとても疲れていたのと、Kzさんがオーストラリアへの出張で留守だったためだ。
気分転換をしたかった。

帯状疱疹の後、なかなか本調子になれない。
体がとてもしんどいのだが、更に母の心の状態が芳しくないので、その重さにつぶされたくなかった。

以前から気になっていた、『木洩れ日の家で』は、ポーランドの映画だが、とても素晴らしかった。91歳のおばあちゃんのお話で、一人で生き、死ぬ準備もしっかりしていく女性の生き様が描かれている。

私が今かかえている老人問題あるいは生きるということに直接関わってくるので、心の奥まで響いてきた。しかしとても爽やかだった。
映像も素晴らしい、ワンちゃんのフィラも最高!何よりも主演のダヌタ・シャフラルスカ(当時91歳、今も現役の95歳の女優さん)が輝いている。どうしてこんなにチャーミングなの?

『somewhere』は前評判の高いソフィア・コッポラの作品だが、これは今の私には「映画関係の人には絶賛されるだろう」あるいは「この主人公と共通の生ぬるい生き方をしている人には気持ちよく入っていく作品だろう」と思った。
感情移入ができるから。
スティヴン・ドーフもエル・ファニングも好演している。

でも、今の私の現実は、少々シビア過ぎた。
あんなことで悩んでいる人を受け入れる余裕がないのだ。
だからと言って、映画を観ている間だけでもその世界に浸っていたい~というほどの世界でもない。

11歳であんなに、父親に優しい娘がいるだろうか?
ああいう、現実をあんなに素直に受け入れている少女がいるだろうか?
日本人だから、父親と一緒のベッドに眠っている娘に違和感を持つのだろうか?
父親の肩に寄り添う娘が日本にどれくらいいるのだろう?

彼女の父親の偉大さが、そこに現れている特殊な世界なのか?
いや、また評価がそのうちに変わるだろう。

いずれにせよ映画は大好きだ。

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