"La lluvia amarilla" by julio Llamazares
訳:木村栄一
こんな作品は初めてだ。
詩人が奏でる・・・語部?
読みながら、アリステア・マクラウドの『冬の犬』がちらちらした。
ここまで死を見つめると、もう言葉はいらない。
極限で蘇る記憶。
頭の中、心の中・・・沈黙。
過疎の村の中でたった一人の生き残りの老人が家を守りながら雌犬と一緒に死を見つめ迎える。
『私は自分の死を以下のように想像していた。つまり、突然血管の中に霧が立ちこめ、血液が一月の峠の泉のように凍りつく。すべてが終わると、私の霊魂が肉体から抜け出して、暖炉のそばの自分の席に降りてゆく。死というのはたぶんそれだけのことだとうと考えていた。』
すべての断片が一枚一枚の絵のように、キルトのように心に残る。
すごい作家だ。
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