何か日本語タイトル合ってねぇぞ!
お友だちのお薦めで、イタリア映画『シャッラ!』を観て来た。
日本語のタイトルは『ブルーノの幸せガイド』と言うらしいが、原題と同じ『シャッラ!』の方がはるかにピンと来る。
どうして、日本語のタイトルはこうへんちくりんなものが多いのだろう?
ハートフルコメディというジャンルらしいが、確かにブルーノだけでなく、私も幸せにガイドしてくれるような映画だった。涙が出るほど笑った!
けれど、この笑い、ゲラゲラ笑うようなものではなく、クスっと笑ったり、わっはっは!と豪快に笑ったり何とも心地よい笑いなのだった。笑う度に幸せになっていくみたいな・・・
監督、脚本、原案はフランチェスコ・ブルーニ、私にとっては初めての監督だ。脚本がうまいと思ったら、本来脚本家としてスタートしていたみたいだ。
主人公の一方である息子のルカ役フィリッポ・シッキターノ君が素晴らしかった。
HPによると、友人の付き添いでオーディションに行ったのに、彼が監督にスカウトされちゃったみたいだ。
爽やかで、きれいな目をしていて、サラマンカにスペイン語の短期留学をしていた時のクラスメートでいつも同じグループだった友だち、イタリア少年ヤコポ君を思い出した。彼もきれいな目をしていて人気者でちょいワルでとてもいい奴だった。
自分の息子のことを思い出しながら観ていたけれど、うちのはもっとワルかな?
もう一人の主人公、家庭教師兼実は父親役のブルーノ(ファブリッツイオ・ベンティヴォリオ・・・舌を噛むような名前!)は、顔や雰囲気はマストロヤンニみたいで全く違うのだが、ちょっと『恋愛小説家』のジャック・ニコルソンを彷彿させるコミカルな味わいで、なかなか渋くて、頼りなくて親心丸出しで、いい味が出ていた。
そこにスパイスを利かしているのがブルーノがゴーストライターをして彼女の代わりに伝記を書いている、ポルノ女優ティナ役のバルボア・ボブローヴァ。実にいい!
彼女はとても魅力的で素敵な女優さん、、、私の今回のお気に入りだ。
丁度、『ヘルプ』でジェシカ・チャスティンを見つけた時みたいな感動だった。
内容は、現実はこんなにうまくは行かないよ〜〜、と言いたいのだけれど、それがうまく行ってしまうところが小気味好くてたまらない。観るのが一番!!
親心満載!父親も母親たちも、メロメロに親らしくて、思わず顔がホコロンでしまう。
そして、妙にスカッとする。
タイトルの"Scialla"(シャッラ)は、色々な意味が含まれたイタリアの流行語的な若者言葉らしいが、私の感じでは、インシャラーから来ているのではないかな?と思う。『神の御心のままに〜』から、なんとかなるさ、とか、なるようにしかならない〜ってみたいな意味合いなのだろう。
というのはエンディングテーマの歌詞がまさにそんな感じで、劇場から出て来る時にはその曲が頭の中でぐるぐるまわっていた。
不良だって、いいさ! シャッラ♪
なかなか大人になれなくたって、いいさ!シャッラ♪
けんかしたって、いいじゃん、気楽に行こうよ! シャッラ♪
と、勝手に歌詞をつけてみた。
そしたら、思わず笑顔になって、ふわっと気持ちが軽くなった・・シャッラ♫ シャッラ♪♪
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