2015年1月22日木曜日

『プルートゥ』 ~Pluto  森山未来、頑張ってる!

文化村でやっている、シディ・ラルビ・シェルカウイのプル−トゥを観て来た。



一年に一度舞台を観ることにしている。時間がなかなか取れないので、一回と決めているが、多いのはいくつでもOKだ。しかし一回がやっとだ。

去年は、『もっと泣いてよフラッパー』一昨年は、『ふくすけ』、そしてその前はずっとミュージカルを観ていた。『シカゴ』とか『フォッシー』とか歌とダンスが大好きだ。

今回は浦沢直樹さんのPlutoは原作を読んでいたし、当然鉄腕アトム時代の人間だし・・・というものの、やはり森山未來がアトム役をやるということで、より注目と期待があった。彼は『ウォーターボーイズ』で初めて観たが、注目すべき若者だったし、どんどん個性が出て来ていて、とても楽しみな役者さんだったからだ。



今年は、私は目を傷めているので、舞台が見えるかしら?と心配だったが、チケットを取ったのが文化村の先行予約で10月初め、まだ手術前だったので、無駄になっても仕方ないと覚悟していた。
幸いにもどうにかぼんやりながらも観ることができた。



まず驚いたのが、アトム役の森山未來の声! 第一声が素晴らしく透明感があって実にこのアトムにピッタリのきれいな声だった。本当に人々を安心させるような素敵な声が心にしみ込んで来て、今でも聞こえる。 

配役は皆さま芸達者な人々だらけなので、安心して観ていられたが、見入ってしまうような芸術的な舞台からストーリーを追うのは大変難しく、一度内容をお復習いして行けば良かったかもしれない。

視力のせいもあるのだが、ダンスやマニピュレイターの動きに気をとられているとストーリーがおろそかになって細部まで目が行かない。つまり台詞を考えていると場面が進んで行ってしまうから、きめ細かく行き届いた演出を隅々まで私の目で追うのは大変難しかった。たくさん見落としているのが分かるのが残念だ。
次回はもっと頭と視力と洞察力と・・・感覚を磨いておこう!

テーマは伝わった。

そして寺脇康文役のゲジヒトを失って茫然としているヘレナ役の永作博美さんが天馬博士に「こういう気持ちで一杯の時は、人間はとうするの?」と聞いて、「泣くんだ、嘘泣きでもいいから泣くんだよ」と言われてあ〜あ〜、う〜う〜と、嘘泣きが本当の涙に変わって行くシーンは、じ〜〜んと来てしまった。
ヘレナとウランちゃんの役の演じ分けは見事だった。(ピノコもやらせたい!)


森山君のダンスは前評判の如く、見事だった。
実はもっともっとダンスシーンが欲しかったかな?8人のダンサーたちのダンスをもっと観たかった。

それから、サハド役の池島優さん、お花畑の演出の素晴らしさのせいもあるのだろうが、雰囲気もあって存在感があり、ダンスもうまくとても良かった。

そう、憎しみからは更なる憎しみ以外の何も生まない、憎しみのリンケージを断ち切って、平和を作って行かねばならない。日常生活も、仕事も、政治も・・・人間に感情がある限り、人々が交叉する限り、人間が突きつけられる永遠のテーマなのだと思う。

いくら体調が悪くても、最低一年一度これはだけは続けよう!次回の舞台は何?
松たか子さん、又観たいな。




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